上側についているのがPAS(区分開閉器)

どんな機器もいずれ寿命が来ることはご存知の通りです。正しく使用し定期的に点検を行っていても、時間や使用頻度と共に劣化します。つまり、いま問題なく運用できていることと、今後不具合が起きるリスクがあるかどうかは別問題ということです。不具合やリスクを発見し早期に処置をするために点検するわけですが、特に事故の拡大を防止する機器の場合、本当に正常動作するかどうかは事故が起きてみて初めて分かります。当然のことですが、故障や事故が起きるまで待つわけにはいきません。

時間が経過した機器は故障のリスクが高くなり、停電や事故の発生・拡大の原因となります。停電や事故が起きてから交換していたのでは遅いので、前もって機器を更新する必要があります。このようなメンテナンスの仕方を予防保全といいます。

高圧受変電設備(PASやキュービクルなど)は、電気の心臓部です。経年による劣化は、心臓に見つかった小さな病気のようです。劣化が進んで故障すれば、施設の営業・運転が止まります。多額の損害が出るかもしれません。また、故障の仕方によっては電気事故の発生・拡大の原因となり、人の命に関わる事態になり得ます。事故が構外に波及すれば、損害を受けた企業から賠償を求められるかもしれません。このような状況は何としても避けたいと思われるはずです。

予防保全を実践するためには更新の計画性と予算の確保が必要になります。更新するのに最適なタイミングは機器によって異なります。各機器の更新推奨時期に関しては「電気設備の更新推奨時期について」をご覧ください。